投資詐欺に遭わないためには?

弊所では、投資詐欺事件の訴訟を何件も対応してまいりました。

判断能力の低下した高齢者を狙った悪質な不動産投資詐欺事件もありました。

高齢者ばかりではありません。投資経験もあり、詐欺に対しての警戒心も持っていた方も投資詐欺の被害に逢っています。

詐欺に騙されるなんて、迂闊だったと非難する方もいますが、いろんな被害者の方から話を聞いてきた私はそうは思いません。

詐欺業者は、人々が警戒心を持っている前提でものすごく巧みに詐欺の罠をしかけているのです。

アプリのシステムも詐欺の手段でよく使われています。本当によくできています。

パンフレットも豪華です。

最初は、詐欺業者は、約束の利息や配当を払います。信用させるためです。彼らは、その利息や配当金は、被害者が差し入れたお金を使うから痛くもかゆくもありません。

利息や配当が約束通り払われたことで、被害者の方は信用をし始めます。大金を預けるようになったところで、業者はドロンです。

では、こうした投資詐欺に遭わないようにするには、どうしたらいいのでしょうか?

私の結論は、「私は、そういうのはやらない!そう決めたの!」というスタンスが大事な財産を守ることになるのだと思います。

少しでも有利な投資はないか?という気持ちを持っていると、詐欺への警戒心や抵抗力が落ちてしまうのです。体の抵抗力が落ちたときに病気になりやすいのと同じです。

詐欺を働く業者は、「有利な投資に興味ある人」を探しているのです。そのアプローチは、ターゲットにした者の警戒心を慎重に解きながらも、恐ろしく巧みで計算されたものですから、詐欺だと見抜くのは至難の業です。

もしかしたら、高齢になった方が大事な老後資金を失わないためには、「投資はやらない!」というスタンスでもいいかもしれません。

詐欺に遭わないことが一番よいのですが、もし、詐欺にあったと感じたら、直ぐに弁護士に相談して下さい。

海外FXや仮想通貨など、送金先が海外だと、被害回復は容易ではありませんが、国内の業者や個人相手であれば、訴訟対応で被害回復の可能性はあります。相手が法人であれば、代表者の責任追及を合わせて行うことで、相手が和解に応じてくることもよくあります。